中華そば いづる
全国の煮干ファンの皆様、そして煮干しの皆様、お待たせしました。
大門駅から徒歩2分、
大通りにある吉野家の角を曲がったら右手に見えるのが、いづるです。
日出ずる国が日本だとしたら、客出ずる店がいづるです。
聖徳太子もそう言っていました。
いづるの近くに行くと、強烈な煮干しの匂いが我々に襲いかかってきます。それはまるで、煮干しのプールに突如放り込まれたかのように。全身の毛穴に煮干しが詰まったかのような錯覚すら覚えます。そのような強烈な煮干しの匂いに翻弄されているうちに、気づけばいづるの列に並んでいることでしょう。いつも行列ができていますが、次々に客が出てくるためそこまで待たずに店内に入れます。さすが客出ずる店ですね。
そしていづるに入ると、出てきたのがこちら。
なんだこの濃さは!?
濃厚すぎてスープが固体になっています。
スープというか、もはや泥です。底無し沼に来てしまいました。この沼は一度ハマると抜け出せません。我々の舌に濃密に絡みつき、離してくれません。
匂いだけで毛穴に煮干しが詰まりましたが、食べると消化管から煮干しが吸収され、全身循環に移行します。そうして、我々も晴れて煮干しになることができました。
そのくらい濃厚で濃密です。三密に濃密が入っていなくてよかったですね。
「濃」という字は、いづるのためにあったのだと学びました。煮干しを食べると頭が良くなるという話を聞いたことがありますが、確かに頭が良くなりました。これからはいづるに通い詰め、どんどん頭を良くしていきたいです。
煮干しと濃さ以外の情報を伝え忘れるところでした。チャーシューは鶏と豚の2種類が添えられており、絶妙な火加減で堪りません。スープが濃厚で塩分多めな分、チャーシューはあっさりしており、両者が絶妙にマッチします。また、シャキシャキの玉ねぎは口の中をリフレッシュしてくれるため、玉ねぎとスープを無限に食べ続けることが可能です。玉ねぎをトッピングしている人も多く見受けられ、オススメです。
麺を食べ終わっても、ごちそうさまに進んではいけません。なぜなら、まだ和え玉を食べていないからです。いづるに来たら、必ず和え玉を頼んでください。和え玉は食券で買わなくとも、200円を差し出して
「和え玉!!」と唱えると出現します。
実は、この「和え玉」がいづるのメインディッシュであり、主役であり、ヒロインであり、モハメド・アリ。いづるには和え玉を食べに来ているため、もはや最初に食べた濃密煮干しそばはいりません。和え玉は替え玉とは違い、魚介版の油そばのような感じで、残ったスープに玉ねぎとチャーシューと魚粉と麺を混ぜて食べる形式です。
この和え玉がめちゃくちゃ美味い!和え玉が美味しすぎて、和え玉だけでメニューとして出して欲しいくらいです。煮干しそばなんていいので和え玉を単品メニューで出してください!お願いします店主!
和え玉を食べ終わると今度こそ、ごちそうさまの時間です。
ごちそうさまでした。